- 自分は教員に向いてないのか知りたい
- 教員に向いてないときの対処法
- 教員に向かない人の特徴
こんにちは、秋山ヒロです。
僕は公立中で11年間働き、2019年に私立高校に転職しました。
自分がやりたかった受験指導を任されているので、仕事をしていても苦にならない毎日を過ごせています。
とはいえ20代前半は地獄でした。
大学生からいきなり担任になったので、次のような思いばかり感じてました。
- 「自分のクラスだけトラブルが起こるのはどうして??」
- 「僕の授業だけうるさいのはなぜ??」
- 「やっぱり自分は教員には向いてないんだ…」
今回は過去の僕と同じように悩んでいる人にむけて、1歩踏みだす方法や考え方をお伝えしますね。
教員に向いていないと感じる人に伝えたい3つのこと
結論は、以下のツイートです。
教員が向いてないんじゃないか、と感じる人に伝えたいこと
✅最初から向いている人は0
✅自分向いてるわ、という人ほど危険
✅別の道もアリな時代
13年教員やってきましたが、365日24時間「自分は教員に向いてない」と思ってます。
詳しくお話します。
教員に向いてないと感じる人へ①:最初から向いている人は0
結論、向いてないと感じて全然OKです。
- 理由:なってからプロを目指せばいいから
シンプルにこれです。
1年目からプロじゃないんか?
やっぱりプロらしく仕事しないとあかんやろ。
教員はなってからしか経験を積めない
プロ野球選手を目指す子は、小さいときから野球の経験を積むことができます。
しかし、教員になりたい高校生が教員の経験を積むことは不可能です。
つまりプロであることは求められるけれど、実際はプロになっていないのが現実かと。
- 教員に向いてない
- スキル不足
これです。
教員が向いてないと感じる人へ②:向いてるという人ほど危険
前述の内容を言いかえます。
「自分は教員に向いてるな〜」と感じている人は危険です。
- 思考停止して改善しようとしないから
これに尽きます。
怒鳴りつけて生徒をコントロールする教員がまさにこのタイプ。
生徒は俺の言うことならなんでも聞くぜ!と勘違い。
苦しむのは生徒です。
ステキな先生ほど「自分はダメ教員」と思っている
僕が13年教員をしてきて、「この人は、生まれながらにプロ教員だ!」と感じた人は1人しかいません。
今まで出会った素晴らしい先生の99%は「だんだんプロフェッショナルになった人」ですね。
僕は「この先生ステキだな!」と感じたら、飲み会で話を聞きにいってたんです。
まだ飲みニケーションの時代の話ですね。
そこでわかったのは、ステキな先生ほど悩みまくっているということでした。
いつも生徒に指導した言葉に後悔し、もっと良い方法があったのでは?と悩んでいる。
- 指導→悩む→改善
これを繰り返すからプロの教員になれるのかなと。
教育学部を出てもプロの教員にはなれません。
採用試験に合格してもプロの教員にはなれません。
ある日突然ではなく、少しずつプロフェッショナルに近づけばOKですよ。
あなたが「教員に向いてない」と悩む必要はありません。
教員が向いてないと感じる人へ③:方向転換もアリです
一度サクッと教員を退職してみるのもアリだと思います。
- 採用試験の倍率が低下しているから
- 副業ができる時代になるから
解説します。
倍率低下=再チャレンジしやすい
採用試験の倍率が低下しているので、転職が失敗しても戻ることができます。
でも今は人が足りないので、それどころじゃないです。
むしろ教員経験者は即戦力なので大歓迎ですよ。
これは、僕が退職するときに当時の校長(元教育委員会)に言われたことです。
辞めてみて、「やっぱり教員がよかった」と感じたら採用試験に再チャレンジでOKかと。
ちなみに僕が転職する際に検討した「転職エージェント」の記事を貼っておきます。参考にどうぞ。
本業+副業で収入の不安をなくす
教員を辞められない理由の1つが年収ダウンですよね。
これを避けるために以下3パターンのどれかを選び、副業をしていきます。
- 非常勤+副業
- 私学教員に転職+副業
- ホワイト企業に転職+副業
以上3つの働き方が考えられます。
1「非常勤+副業」は徐々に教員からフェードアウトする方法です。
非常勤ならば負担が減るので、副業を育てつつ授業だけ担当していきましょう。
僕の周りにもこのパターンの先生がいますが、意外と離れてみて教員の良さがわかったそうです。
副業が本業の仕事になっても、非常勤教員は続けるそうですよ。
2「私立教員+副業」は僕のパターン。
僕の場合は「向いてないから辞めたい」というよりも、「忙しすぎて辞めたい」でしたが。
このあたりは以下の記事が参考になるかと。
30代向けですが、教職経験者には当てはまる部分が多いので。
関連記事:教員のおすすめ転職先 | 30代なら絶対私立を選ぶべき【3つの理由】
3「ホワイト企業+副業」は20代〜30代なら全然アリですね。
まだまだ若いので、異業種であっても採用してもらえます。
おすすめの転職エージェントをまとめた記事があるので、よろしければどうぞ。
もし副業に失敗しても、前述のとおり教員に戻ればOKです。
ぶっちゃけ、教員免許はいま再就職に強いですよ。
自分は教員に向いてない人?向いてる人?診断する観点3つ
以下の3つに当てはまる人は教員に向いてないかと。
- 改善しない
- 話を聞かない
- 向き合わない
それぞれ解説します。
教員に向いてない人の特徴①:改善しない
改善しない人は、変化に弱いからですね。
VUCAと呼ばれる時代に対応できる人間を育てる仕事なのに、先生が変化に弱いとプロにはなれないかと。
- Volatility:変動性
- Uncertainty:不確実性
- Complexity:複雑性
- Ambiguity:曖昧性
以上4つの頭文字から。
将来が不透明で予測が難しい時代であることを表している。
オンライン授業やICT機器が「苦手だから」と使わない教員はまだまだいます。
でも、新しい機器は使ってみないとメリット・デメリットがわからないですよね。
「まずやってみるか」という人でないと、教員は続けられないかと。
黒板とチョークは野球でいうストレート球です。
ストレートは基本ですが、ストレートのみでは戦えませんよ。
色々な変化球を試して、改善しながら戦うのがプロですね。
教員に向いてない人の特徴②:話を聞かない
若い教員の悩みの多くは生徒の声を聞くことで解決できます。
- 生徒の意見をよく聞いてから判断する
- 上手くいかない原因を生徒に聞いてみる
この2つができない教員は、あっという間に生徒から信頼されなくなります。
よく聞く教員は、信頼を失わない
例えば授業中にずっと寝ている生徒がいたとします。
イラっとして「起きろコラ!」と叱りがちです。
でも、もしかしたら体調が悪いのかもしれません。
いきなり叱る前に「どうした?」と様子をたずねるだけで、応答が変わりますよね。
よく聞く教員は、解決が速い
また、授業がうまくいかないな…と感じたとき、僕は生徒に直接聞いてみます。
そうすると原因がわかることが多いです。
- 何をしたらいいかわからない
- 難しくてわからない
- 言語化できない
どの段階でつまずいているかがわかります。
僕は国語科なので、次のような対応をとってます。
- 何をしたらいいかわからない→指示をかみ砕いて説明する
- 難しくてわからない→ヒントのキーワードを示す
- 言語化できない→書き出しを示す
だいたいこのパターンで解決することができます。
職員室でグダグダ悩むより、生徒に直接尋ねることですぐ解決できました。
向いていない自覚があるから、ナチュラルに生徒に頼れるんです。
教員に向いてない人の特徴③:向き合わない
生徒と向き合おうとしない先生は以下の特徴があります。
- 子どもを恐怖で支配しようとする
- 子どもに謝らない
これもダメ教員の特徴かと。
怒る教員は、向き合わない
大人が怒鳴ったら、ほとんどの子どもは従います。
でも、納得しているかは別ですよね。
子どもの気持ちを受け止めずに怒鳴り散らす先生っていやですよね?
いつも機嫌が悪い教員には近寄りたくないですよね?
謝らない教員は、向き合わない
大人なのでプライドがあるのはわかりますが、間違っていたら謝るべきです。
- 向き合うとは、対等に扱うこと
シンプルなことですが、できない教員は多いです。
もちろん僕もそうでした。
特に1年目は生徒に舐められたくないので、謝らなかったですね。
板書をミスしたとき
- 「漢字間違えてた!ごめんね。」
- 「鋭い指摘ありがとう!ごめん!」
- 「これは君らが間違いに気づくかテストしたのです…」
こういう素直な対応をして謝れる教員は、人間味があるので信頼を失いません。
「教員が楽しくない…」は成長のチャンスです
自分が教員に向いてないのでは…と感じるのは全然オッケーなことです。
1年目からプロであることを求められますが、それは無理ですからね。
- 少しずつ改善を繰り返す
- どうしても苦しいならば別の道に行けば良い
ただ一番ダメなのは、悩んでいて行動しないことです。
どれだけ悩んでもアクションを起こさなければ1ミリも変化はしません。
むしろ人生を無駄にするだけかと。
一応最後に、おすすめの関連記事をまとめておきます。
- 教員は続けたいな、という人→教員のおすすめ転職先 | 30代なら絶対私立を選ぶべき【3つの理由】
- 思い切って別の道を探りたい人→教員におすすめの転職エージェント12選
教員が向いてない人こそ、早めに行動を起こして成長していきましょう。
そして、「俺は教員に向いてるんだ!」と勘違いしている人をサッサと置き去りにしましょう。