- 私立の教員採用試験の様子を知りたい!
- 公立と私立の採用試験はどう違うの?
- どんな書類が必要になるの?
- どんな人が私立に向いているの?
公立中で11年間勤めたあと、私立高校へ転職した秋山ヒロです。
部活動から解放され、ほぼ毎日定時退勤が実現できています。
生まれた時間で複業を育てて、年収を80万円近くアップさせました!
この記事を読めば、私立学校への転職について知識が得られます。
不安が減らせるので、あなたも自信をもって転職にチャレンジできるはずです。
まずは教員採用の試験内容について説明していますので、見てみてくださいね。
私立の教員採用はどんな方式?実体験から説明します
私立は学校によって試験内容がバラバラです。
とはいえ共通している部分も多くあるので、僕の実体験を伝えることで一般的な例としてお伝えできるかと思います。
私立の教員採用試験の内容
僕が受けた試験内容は以下の通り。
- 筆記試験(専門科目) 60分
- 面接 約20分
以上です。かなりシンプルな試験でした。
ちなみに転職先として考えていた他の私立と比較すると次のようになります。
試験項目 | 現任校 | 候補A (大規模校) | 候補B (小規模校) |
---|---|---|---|
書類選考 | ○ | ○ | ○ |
筆記(専門科目) | ○ | ○ | ○ |
模擬授業 | ✖︎ | ○ | ✖︎ |
面接 | ○ | ○ | ○ |
違いは模擬授業があるくらいですね。
現職教員にとって模擬授業はアピールタイムかと。あったほうが良いくらいです。
念のため、超有名進学校のK成やR南高校なども調べてみましたが、面接が2回あったりするくらいで大きな違いはありません。
どの私立を志望したとしても、学力検査と面接・実技(模擬授業)の3つができれば怖くないようです。
筆記試験の難易度は?
国立大2次試験レベルが標準のようです。
僕が受けた私立高校の専門科目は準難関大学レベルの問題でした。
・地方ブロックごとの難関大のこと。
・金岡千広=金沢大学・岡山大学・千葉大学・広島大学 などが一般的な認識
偏差値70オーバーの有名進学校は別として、準難関大学の入試問題を練習しておけば大丈夫でしょう。
余談ですが教員採用の問題は、その高校の教職員が作成している場合と、業者テストを使っている2パターンがあります。
僕の学校は前者でして、各教科の旧帝大以上を出た先生が担当していましたね。
公立小・中から転職する人が気を付けておくべきこと
以下のツイートをご覧ください。
https://twitter.com/AkiyamaBizlife/status/1475432884853145603公立から私立に転職するなら、生徒の偏差値帯を意識して採用試験に臨むべき。
公立だと50付近に合わせてしまいがちだが、各私立に合わせた模擬授業や面接回答ができるとアピール度が高くなる。
私立管理職の中には「公立はぬるい」と思っている人も多いから。
公立は数字が厳しく求められないから「ぬるい」と思われるのもわからなくもないですが…。
熱意を持っていて、生徒のニーズに合わせた授業ができることをアピールできれば強みになるはずです。
私立の教員採用試験はいつあるの?
公立の採用試験と違い、私立はいつ採用試験が行われているかわかりにくいですよね。
結論:教員が足りなくなったら
私立は教員の入れかわりが公立ほど激しくはありません。なので、足りなくなったら募集してます。
公立のように定期的に募集はしてないので、希望の私立があればこまめにチェックする必要がありますね。
ちょっとしたコツですが、直接電話して確認してみるのもアリです。
僕は候補の私立すべてに電話してます。直近の募集予定が聞けましたね。
- いつ募集が出るかわからない
- 定期的に募集がないかチェック
- 直接TELもありです
ちなみに理系科目は募集をよく見かけました。専門が分かれているので人がそろわないからでしょうか。
反対に社会科はどこも募集が少ない様子。
これは社会科の先生いわく、教員免許を取得できる学部が多いからだとか。
教員の募集が多い時期はいつ?
決まった時期が多いわけではありませんが、以下の時期は人の動きが激しめ。
- 2~3月頃・・・異動や退職者がわかる
- 10月頃・・・公立の教員採用試験の結果が出たあと
2~3月は、年度末で異動したり、退職する人がわかる時期です。なので新しい教員を募集することが多いですね。
10月は公立採用試験の結果が出ます。私立教員の中にも公立にチャンレジする人がいたりしますので、その人が合格していたら欠員がでてしまいます。
2~3月ほどではありませんが、募集が出やすいかと。
公立から転職するならいつ応募すべき?
結論は「6月〜11月」ですね。
12月以降になると異動の人選が終わってしまい、欠員になる可能性があるからです。
上記は教育委員会にいた先生から聞いた話ですが、時期を考えたらその通りですよね。
僕は11月に採用試験を受けて、12月下旬に退職を告げました。
・欠員が補充されなくなるから
・管理職が代替講師を見つけなくてはならなくなる→ほぼ無理ゲー
・勉強時間をしっかりとるなら9月試験がおすすめ
もし過去に戻って受験時期を選べるなら、9月ごろの試験にします。
8月の夏休みにしっかり勉強ができるので。
私立の教員採用に必要な書類
特殊なものは除き、どの学校でも出す必要があるものをお伝えしておきます。
①:教員免許状のコピー
お決まりの書類。でも僕はこれを提出できていません。
なぜなら教員免許状を紛失しているから…。引っ越したときにどこかにいってしまったんですよね…。
でも大丈夫です。
そういう人のために「教員免許を持っている証明書」が発行できます。
ちなみに富山県では「再発行」は原則できません。(となりの新潟は可能)
私立高校にも確認して、授与証明書のコピー提出ですませました。
しばらく免許状を見てない…という人は保管場所を確認しておきましょう。
②:教員免許の更新証明書
30代の方は更新講習を受けていますよね。更新講習の修了証明書を用意しておきましょう。
- 紛失した人でも、大学から発行された講習修了証があれば申請できます
- 修了証を紛失した場合は…講習を受けた大学に問い合わせましょう
僕の場合、提出はコピーでした。
③:自己アピール文
私学によって提出を求められることがあります。
公立の経験を盛りこんで書くなら、以下の流れが良いかと。
- 公立での実績
- 転職の動機
- 私立ではどの分野で貢献できるか
意識したいのは「私学にとってのメリット」を書くことですね。
「学級経営ができます」とか「リーダーを育てられます」みたいなアピールはダメなん?
保護者の立場から考えると「学級経営がうまいからあの私立へ行かせよう!」とはなりませんよね。
ぶっちゃけ、部活動か進路どちらかの実績を書くのが良いと思います。
たしかに私立は部活か進路の実績で生徒を集めていることが多いな…。
ちなみに、秋山が実際に提出した自己アピール文はnoteにまとめてます。
興味がある方は、参考にどうぞ。
私立と公立の教員採用の違い
僕は公立と私立どちらの採用試験も経験しています。以下の3点について紹介しますね。
- 試験方式
- 合格システム
- 筆記試験の難易度
知っておくと対策を立てやすくなりますよ。
違い①:試験方式
私立は「一般教養」「教職教養」がありません。
現場でもほぼ役立ちませんので、公立でも無くせばいい…というのは個人的な意見ですが。
専門科目と面接・模擬授業で勝負できるので、新卒より転職組のほうが有利かと。
ぼくは教養系の試験があったら詰んでましたね…。ほぼ忘れてますから。
- 私立は専門科目のみで勝負できる
- 面接や模擬授業は新卒に比べてアピールしやすい
違い②:合格システム
私立は合格者0人がありえます。
公立は募集人数ピッタリに採用することがほとんどです。
実際、僕が受けた採用試験では理科教諭が合格者0人でした。もちろん受験者は数人いましたよ。
公立みたいに低倍率だから受かりやすいわけではないんやな
後日0人の理由を聞いてみたら、ただの学力不足だったようです…。
どのくらいの学力を求めているかは、その私立の合格実績を見てみると目安がわかりますね。
違い③:筆記試験(専門科目)の難易度
個人的な感覚ですが、公立の方が難しかったですね。
レベルは公立が偏差値65くらいに感じましたが、私立は60くらいでした。
これは私立によって変わりますし、あまり当てにはならないかもしれませんね。
上でも書きましたが、準難関大〜旧帝大レベルの問題をやっておけば間違いないかと。
ちなみ協同教育研究会の過去問題集はオススメしません。
解説が不十分すぎて「なんでそうなるの…?」の連発になります。
旺文社のパスナビで各大学過去問を入手しましょう。無料です。
- 公立のほうが難しい(主観)
- 準難関大〜旧帝大の過去問をやろう
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私立の教員採用を目指すなら気をつけたいこと
私立教員の適正があるか不安
以下のツイートをご覧ください。
https://twitter.com/AkiyamaBizlife/status/1476167802512117760私立に向いている教員
・変化につよい人
・長い目で考えたい人
・子どものために働きたい人
・Twitterをしている人
つまりあなたです。
上3つについて解説しておきます。
変化に強い人
私立は変化がとても激しいからです。
たとえばコロナ禍のオンライン化がとても早く、2020年の4月には全教員にタブレットが配布されました。
全国で一斉休校されたのが2月末でしたから、1ヶ月ほどで予算がおりたわけですね。
公立では絶対に不可能な早さかと。
「あの私立は対応が悪い」と噂がたつと、生徒が集まらなくなるかもしれませんしね。
- 生徒用パソコンがすべてiMac
- 出席簿がクラウド上
- 成績処理もクラウド上
- 先生のパワポ率70%超
- ICT機器に弱い先生はボーナス低い
生徒の授業アンケートに「先生はICT機器を活用しているか」という項目があるんですよね。
「やっぱり紙じゃないと」とか言ってる昭和の人は、ボーナスの査定が下がります。怖い。
非常勤から始めても良いのか
家庭の理解があるなら非常勤スタートもアリかと。
確かに収入は低くなりますが、思っていた働き方と違ったとき辞めやすいですから。
僕は教諭で採用されましたが、非常勤+副業で働く可能性も考えていましたね。
専任教諭になってしまうと校務分掌があるからな…。非常勤もメリットはあるわけやね
私立への転職は人生の再チャレンジだ
公立での働き方で苦しんでいる先生は、きっと能力が高い人なんですよね。
だから仕事が山のように回ってくる。
自分の人生を削りながら、誰のためかわからない書類を作り、クレームの対応をする…。
そんな毎日はもうやめるべきです。
脱出できる人から私学へチャレンジしてほしいと思っています。
とはいえ、次のような考え方の人はダメです。
- 「よし、募集が出たらどうするか考えようっと。」
こういう考えの人は、行動が遅すぎます。
具体的にどうすればよいかは、僕の実体験をまとめたnoteが参考になるかと。
→私立への転職完全ロードマップ!全て体験談のみ【約14,000字】
募集が出た瞬間に行動しないと、遅れをとってタイミングを逃します。
常に準備をしつつ、募集開始を待っておけばOKです。